もじたるガーデン|台湾ベランダ菜園と植物の記録

梅を種から育てる!発芽率を上げるコツと失敗しない手順【実録・成長記録】

種から発芽した梅

梅は種から育てられる!生長の過程が感動的

スーパーで買った梅の実。梅干しに使えない傷んだ梅の種、捨てちゃうのはもったいないですよね。

実は梅は種から育てられます。ただし、ただ埋めるだけでは芽が出ないことも…。

私が実際に発芽に成功した『休眠打破』のコツと、その後の成長の様子を詳しく解説します。

梅の種をまく前に知っておきたい「発芽の条件」

梅の実の発芽

梅の種の発芽には条件があります。それは梅の種の休眠打破です。まずは条件を再確認しましょう!

休眠打破とは

梅の種は、果肉から取り出した段階では休眠状態になっています。この休眠状態の梅の種だと発芽しないので、梅の種を発芽させるには休眠を打破しなければなりません。

休眠打破は他の果樹でもよくあることで、桃やアメリカンチェリーなどの種も休眠打破が必要です。

梅の種は一度「冬(寒さ)」を経験しないと芽が出ない仕組み

休眠打破の方法は梅の種に冬を経験させることです。冷蔵庫と同じぐらいの気温の場所で約3ヶ月程度過ごすと休眠打破できます。

日本なら多くの地域で冬に冷蔵庫並みか冷蔵庫以下の気温になると思うので、そういう地域の方は単に土に梅の種を埋めておくだけで翌春に発芽することがあります。

冷蔵庫を利用して冬が来たと勘違いさせる

さて、梅の種まきですが、種まきと言っても、野菜の種を蒔くように梅の実を土に植えたり梅の種を土に植えたりする感じではなく、今回はいろいろと工夫をしての発芽作業となります。

冷涼な地域は種を手に入れたらすぐに土に埋めて翌春の発芽を待ってもいいですし、温暖な地域では冷蔵庫に入れることで冬が来たと勘違いさせて休眠打破をするという方法もあります。

「冷涼」の基準は冷蔵庫並みの寒さになるかです。我が家のあたりは冷蔵庫ほど寒くはなりません。そのため、いろいろと工夫が必要になります。具体的には冷蔵庫を用いて梅の休眠打破をします!

加工された梅の種は発芽が難しい

今まで梅酒の種と梅干しの種の発芽に挑戦してきましたが、一度も成功したことがありません。それについてはこちらに書きました。↓

梅の発芽に挑戦するなら、加工されていない生の梅から入手した種を使うと良いです。

実践!梅の種まき手順

実際の梅の種まきを順にご紹介します!これを見れば初心者の方でも梅の種まきの仕方、発芽の方法がわかります!

種をきれいに洗う

梅の種を発芽させる方法の1つ目は、冷蔵保存をするだけ。そうすると3カ月ぐらいで勝手に殻を割って発芽することがあります。

冷蔵庫に入れる方は果肉が残っているとカビる確率が高くなるため、できるだけ果肉は洗い落とします。ブラシなどがあると便利です。

タッパーなどに入れて冷蔵保存

梅の種は小さなタッパーに湿らせた状態で入れ、タッパーの蓋をしていました。液漏れなどはしない程度の密閉具合で、種は常に湿っているという状況。不安な方はキッチンペーパーを濡らして、それで種を包んでからタッパーに入れると良いです。

これで3か月冷蔵庫内で放置していると勝手に種が割れて芽が出てきます。自分の経験では、10個中8個は発芽したので発芽率は80%でした。しかし、これは品種などにもよるかもしれません。

種を割る?割らない?

梅の種は固い殻に包まれています。その固い殻を割ると、小さなアーモンドみたいな仁と呼ばれる物が出てきます。

殻を割ると発芽は早まりますが、冷蔵庫に入れる段階では割らずに自然に任せるのが安全です。というのも、殻を割る時の力加減が難しいからです。私も何個も潰してしまいました。それに、梅が発芽するときは梅の種自身が殻を突き破って出てくるので殻があっても大丈夫です。

冷蔵庫を利用しない種まきの仕方

梅の苗

梅の種を発芽させる方法の2つ目は、種を入手してすぐに硬い殻を割り、その中の茶色い薄皮と白い薄皮も剥いて湿らせたキッチンペーパーで包んで常温に置いておくだけ。そうすると根が出て発芽することがあります。

5月22日、冷蔵庫に入れずに(休眠打破をせずに)発芽させた梅の種

梅も桜や桃と同じバラ科の植物で、一般的には冬を経験しないと発芽しません。そこで、一部は上記の通り冷蔵庫へ、残りはそのまま種を割って育てることにしました。冷蔵庫による休眠打破をしなくても発芽するかの実験です。

冷蔵保存しなかった方はすぐに硬い種を割って、湿らせたキッチンペーパーで包んで常温に置いておきました。硬い殻は手では割れません。ペンチを使う方法もありますが、力を入れ過ぎて中身の「仁」も割ってしまいそうだったので、石で叩いて割りました。すると、こちらもすぐに発根し、発芽しました。冷蔵保存しなくても発芽することがわかりました。発芽率は冷蔵庫に入れた場合と同じで、10個中8個発芽したので80%でした。

ただ、これは何かの条件が重なったからかもしれません。確実なのはやはり冷蔵庫などを使った休眠打破です。

5月26日、冷蔵保存無し(休眠打破無し)で発根した梅の種

発根したら鉢植えにします。根さえ伸びていってくれればそのうち発芽して葉が出てきます。

いずれの方法も(冷蔵庫保存する方法も、すぐに発芽させる方法も)難しいことはありません。梅の種を発芽させる作業自体は非常に簡単です。

なお、冷蔵庫で保管しなかった梅の種も、冷蔵庫で保管した梅の種も、発芽率はかなり高く、10個あったら8個ぐらいは発芽しました。

【実録】発芽までの成長カレンダー

ここでは実際に冷蔵庫を利用した梅の発芽までの手順を紹介します!

1.4月22日、梅の実を購入しました。

4月22日、2021年に購入した梅

地域によって梅が出回る時期は異なるので、梅の実が販売され始めたら梅の実を購入します。例えば東京は5月下旬ごろから梅の実が出回ります。私の住む地域では3月末ごろから梅の実が登場するのですが、4月末ごろに梅の実を買いました。

2.4月22日(1.と同日)、冷蔵保存開始。

できるだけ熟している梅を選び、冷蔵保存します。果肉をできるだけきれいに落とし、湿らせた状態でタッパーに入れて、常に湿った状態をキープしたまま冷蔵庫に入れます

※この際、梅を完熟するまで待ってもいいです。完熟を超えてちょっとしわが寄るぐらいまで待っても良いです。熟した梅の方が種も発芽しやすいと考えています。600gも梅を買えばいくつかは傷んでいる梅も入っているので、そういうのを利用します。

3.7月2日、冷蔵庫から取り出す。

2021年7月2日 冷蔵庫から取り出した梅の種

まだ3ヶ月経っていませんが、冷蔵庫から取り出してみると、いくつかは殻を突き破って根が出てきていました。この段階で私はかなりうれしくて、心の中で「やった!成功だ!」と思いました。1日や2日でできることではないので、喜びもひとしおです!

多少殻がカビてもいますが、少しなら発芽に影響しません。気になる方は月に1回ぐらいのペースで洗ってあげると良いと思います。

4.7月2日、殻を割って発根を促す

石を使って梅の種を割っているところ(中身がつぶれやすいので慎重に!)

発根していないものも含めて硬い殻を割り、中身を出して、根の部分だけが湿った状態にします。

殻を割る方法は石で挟んで叩いてもいいですし、ペンチで割ってもいいです。いずれの場合も力を入れすぎると中身までつぶれるので注意が必要です。

梅の種の中身についている薄皮(茶色)と根の部分を守っている白い皮をむいたところ

割った種は、根の部分(尖っている)部分に白いカバーが付いています。茶色い薄皮の更に下です。それを取り除くと根が伸びる部分が露出するので発芽率が上がります。丸い方は茶色い薄皮が残っていても問題ありません。

根の部分(尖っている方)が常に湿っている状態にするために、湿らせたキッチンペーパーを被せ、ここからは常温で管理します。

5.7月23日、ついに発芽!

順番に発芽していく梅の種

発根さえすれば、梅の種は芽を出し、ぐんぐん成長していきます。この本葉が出てくるところも感動です。安心もします。これを見るために種の殻を割って長い期間作業をしてきました。やった甲斐がありました!

6.8月3日、かなり大きくなった梅の苗

8月3日、順調に生長する梅の苗(ちょっと徒長気味?)

室内で管理していましたが、苗はぐんぐん大きくなっていきました。この段階で土に植え付けても大丈夫です。

どんどん大きくなる梅の木は育てていても楽しいです。

7.8月6日、一時的に水耕栽培する

8月6日、冷蔵庫に入れずにすぐに種まきした梅の苗(左)と、冷蔵庫に保管した種から発芽した梅の苗(右)

無事に発芽した梅の苗ですが、私はすぐに土に植え付けずに、数日水耕栽培で育ててみました。冷蔵庫で保管し、室内でぬくぬく育った方はやはりちょっと徒長気味です。

この手順はスキップして、本葉が出て来たら土に植え付けても良いです。そうでないと梅の苗が徒長する可能性が高いです。

8.8月29日、土に植え付ける

8月29日、土に植え付けた梅の苗(休眠打破のために冷蔵庫に入れていた物)

ここまでくれば後は他の植物と育て方はほとんど一緒です。私はプラスチック容器を使いましたが、植木鉢に鉢植えする方が良いです。

なお、土は適当な土を使っていますが、赤玉土などのような水はけの良い土に腐葉土を混ぜたような土の方が良いです。

失敗を防ぐための3つの注意点

梅の種を発芽させるにあたり、気を付けていたこと3点をまとめます。

1.水分の保持

冷蔵庫に入れた段階でも、冷蔵庫から出して発芽させる段階でも、水分が切れてしまうとうまくいきません。必ず湿った状態を維持し、水分を保持することが大切です。

特に冷蔵庫から出した後に乾燥してしまうと根から枯れていきます。失敗するとすれば、ほぼこの水切れです。要注意!

2.置き場所

まず、冷蔵庫に約3ヶ月保管するわけですが、私は野菜室に入れていました。でも、どこでも良いと思います。

家族のいる方は誤って捨てられたりしないようにご注意ください。

冷蔵庫から出してから本葉が出るまでは室内管理です。日当たりの良い窓辺に置いていました。というのも、日当たりが悪いとどんどん徒長していってしまうからです。

3.カビ対策

冷蔵庫で保管しているとどうしてもカビが発生します。1ヶ月に1回程度種を洗うとか、キッチンペーパーを入れているならキッチンペーパーを交換するなどすると良いです。

冷蔵庫を利用せずに発芽させた場合

冷蔵庫を利用せずに発芽させた場合、幼苗のうちは特に水切れに注意してください。非常に弱いので、水が切れると枯れる確率が高くなります。

置き場所は日当たりの良い場所が良いです。でも、真夏の太陽は幼苗にはつらそうなので、夏は半日陰でも良いと思います。風通しの良い場所を選ぶと良いです。

冷涼な地域の場合

冬に冷蔵庫並みの寒さになる地域では、夏に手に入れた梅の種をそのまま土に埋めて、乾燥しないようにしておくだけで春にはいくつも発芽すると思います。

我が家は冬でも10℃を下回ることが少ない地域なので、念のため冷蔵保存して休眠打破することが多いです。

まとめ:梅を種から育てる楽しみ

梅の種は発芽するのかしないのかという話をするならば、梅の種は発芽する、が回答になります。

実生苗は性質がわかりづらく、花が咲くまで何年もかかるかもしれません。それでも、いつか梅に花が咲く日を夢見て育て続けたいと思います。

芽が出た後の詳しい育て方は、こちらの記事で解説しています↓

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